【読書】 マーティ・O・レイニー「内向型を強みにする」

内向型・・・

うん、強みにしたい!

と単純に思いKindleストアでぽちり。

 

内向型を強みにする

内向型を強みにする

 

 

 

最初から、内向型である著者のいろいろな言葉に同意。 

 

 外向型は、外の世界からエネルギーを得る。彼らのほとんどは、人と話したり、外のさまざまな活動に参加したり、人や活動や物に囲まれて働くことを好む。(中略)これに対して、内向型の人は、なかの世界から、つまり、アイデアや感情やイメージからエネルギーを得る。(中略)内向型には、物事をじっくり考え、自分を充電するための静かな場所が必要だ。ふうっ!久々にビルに会えてすごく楽しかったけれど、パーティが終わってくれてよかった!彼らはほっとしてそう思う。

とか。

 

 

自分は小心者で引っこみ思案なのだとわたしは考えた。ところが、あるときは気づまりで居心地が悪いのに、なんともないときもある。また、最高に楽しく過ごしている最中に、出口に目をやって、パジャマでベッドにもぐりこむ自分を想像することもあった。 

とか。

 

 

内向型の人に対するもうひとつの大きな偏見―― 内向型は社交嫌いだという考えだ。 内向型の人々は、非社交的なわけではない。ただちがうかたちで人と交わっているだけなのである。内向型の人は、多くのつきあいは必要としないが、より親密な強い結びつきを好む。他者とかかわることは、わたしたち内向型から大量のエネルギーを奪い取る。そのためわたしたちは、あまり社交にエネルギーを使う気になれない。無意味なおしゃべりを喜ばないのもそのためだ。 

とか。

  

内向型には内向型のいいところも沢山あるし、私の周りの人にだって内向的な人がたくさんいるからそれでいいのですが、問題は私もやっぱり「外交的」な性質を身に着けたいということ。というか、この社会は外交的であることが重要視されるし、今の仕事(そしてどんな仕事だって程度の差はあれ)はコミュニケーション能力がものを言うから。

 

私自身も、「社交的でありたい」という気持ちから発して、昔はなんとなく自分は外交的だと勘違いしていた(思い込んでいた)感があるのですが、それでかなり空回りしたことを思い出すと恥ずかしい。最近は自分の特徴も昔よりはわかってきました。

だからきっと重要なことは、自分の特徴を知った上で、それをどう強みにするかということ。内向型であることはいいのだけれど、それでも人前ではうまくしゃべりたいし、パーティで社交もしたいし、おもしろい話ができるようにもなりたいし、世界を広げたい。

そしてそれって矛盾しない、ということをこの本を読んで実感します。

 

 

 

外向型の人との付き合い方

そして、この本を読んでいてて、内向型について考えると同時に、外向型の人々との付き合い方についても考えられたのがよかったです。

例えば、内向型の親が外向型の子どもに接するときのアドバイスの部分から抜粋。

 

外向型の子供は、お天気のように、さまざまな気分を見せる。舞い上がったり、落ち込んだり。ときとして彼らは、他人の気持ちに気づかない。親の怒りを無視することもある。親が怒れば、しばらくは後悔するだろう。彼らは明るく肯定してもらうのが好きだから。しかし内向的な子供とちがって、その出来事をもう一度考えることはないのかもしれない。外交型の子供にとって、それは広がっては消えていく雷雲のようなもの――もうすんだことで、かたがついているのだ。 

 

年齢問わず、本当にこれに当てはまる人っているよなあ!と。

同じことでも私の受け取り方と外向型の人の受け取り方は違うということ。

私がウジウジ考えることでも相手は忘れてる場合だってあるんだということ。

 

例えば最近、外向型の見本例のような友人に、「私がボーイフレンドと別れたこと言ったっけ?」と本気で聞かれて、数日前にわざわざ WhatsApp で言われてたし大事なことだからもちろん印象に残っていたけれど、言った友人はいろんな人にいろんなことを話すから、そこまで印象に残っていないのだな、という。私は結構、自分が話したことも人に話されたことも覚えているタイプだけれど、みんながみんなそうじゃなくて、それも性質の違い。逆に、相手が言ったことを覚えるのが得意と言うのは強みにしたらいいのかもしれないです。

 

 

自分を追い込まないこと

あと、ミーティングや学校の授業とかでガンガン話して、話すことで考えたり意見をまとめていく人はよくいるけれど、私はなかなかそれについていけなくて、自分の意見をまとめる時、特にアイディアを出さなきゃいけない時って一人で机に座って考える時間がないと難しい。

そして、もし考えながら話さなきゃいけない時はすごく喋りがゆっくりになってしまう。(というか基本的にゆっくり)

このことについて、自分は頭の回転が遅いからついていけないし、考えながら早く話せないんだ、と折に触れては思うのですが、実はこれも内向型の特徴だとこの本に書いてありました。

「頭の回転が遅い」ことがではなくて笑、自分一人でエネルギーを保存する時間が必要なこと、自分なりのペースの設定が必要なこと、周囲に邪魔されず考える時間が必要なこと。

逆に外向型の人は考えながら同時に話すし、むしろ考えや感情を整理するには、聞き手となる他者が欠かせないということ。

 

仕事では瞬発力が求められることも多々あるし、パッと答えられたほうが仕事できる感満載。だから自分がのろいことに引け目を感じることはあるけれど、一人で考える時間さえもらえれば、じっくり調べたり物事を深堀りすることは比較的苦ではないし、最終成果物のレベルをしっかり上げようとする力はあるんだ、だからそんなに気にしないで(でも瞬発力を高めるスキル訓練はしつつ)、自分を追い込むことなくいこうと思いました。

 

こういう系の本はたまに読むと、自己分析の機会になるから良いです。

 

エチオピア:仕事後の一杯、宗教、そして踊り

仕事でエチオピアも担当しているので、ウガンダからちょくちょく出張します。

プロジェクトを実施しているのは、南スーダンからの難民がたくさん流入しているガンベラ州という場所。大半をここで過ごします。

国際機関が集まっている首都アディスアババとは全然違う雰囲気。

 

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地域の水衛生環境向上へも取り組む

 

 

今回の出張の最大の目的のワークショップがうまく終わって、その夜は事務所での夕食会に参加させてもらいました。事務所の中庭にプラスチックの椅子を並べて、夜空を眺めながらの宴です。

 

こういう難民キャンプがあるような緊急支援の分野の最前線の事務所というのもあって、スタッフは若者の単身が大部分を占めています。また周りにレストランがあるような環境でもないため、朝昼はみんな事務所内のキッチンで作ったごはんを食べるということ。それでこういう夜の会も時々あったりするから、事務所が家族みたい。

 

周りが暗かったのでよく見えなかったものの、用意してくれたごはんとてもおいしかったです。 

 

エチオピア人のソウルフードといえば、インジェラ

テフという穀物の粉末を水とまぜて、クレープみたいに焼いたものです。

味はふかふかした酸っぱいクレープみたいな感じで、結構特殊な食べ物なので、フィールドでこれを毎日毎食食べていたらさすがに飽きるのでは、と思っていたのですが、そして本当に毎食食べたのですが、意外に飽きない。主食のパワー。

 

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ランチの時の写真。インジェラをちぎって具を巻いて、そのまま手で食べます
 

 

 

あと、ビールが凍っていた。

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これまでの人生でもビールは結構飲み続けてきたけれど、凍ったビールを飲むのは初めて。まだまだ初めてのことってありますね。

エチオピアもいろいろ地ビールがあるけれど、この Dashen というのが私は好きです。

 

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この写真で何が言いたいかと言うと、とても暗かったということです。

でも夜って暗いよね、ということを思い出させてくれる。星がきれい。

 

 

こうして宴もたけなわ、他の人がスピーチしてる間に、隣に座っていた同僚に、日本ではどの宗教をみんな信じているのか?と聞かれました。

この話、海外にいるとよく聞かれるけれど、あまり単純に答えられないから長くなっちゃうのですよね。声が聞こえにくい状況でコソコソ話すの難しい・・・

 (英語のコソコソ声って、本当に聞きずらいと思いませんか?たぶん日本語より英語能力の方が低いというだけでなくて、英語ってアクセントや高低が多々ある言語だから難しいのではという仮説。)

 

で、基本的には日本人はそんなに宗教熱心じゃない、でもいろいろなイベントで宗教は関連するし、何かに祈る気持ちはあるし、信仰心がないわけではない(すごくざっくり)という私見を述べました。

そしたら、その同僚(敬虔なキリスト教徒)が、「宗教にそこまで熱心じゃない国の方が発展しているよね」というわけです。

 

これは、大きなテーマ・・・(いよいよコソコソ話ではむずかしい)

 

国際関係学の大学院にも行ったのにまだまだ本当に、なんで途上国と先進国の発展の溝はこんなにもずっと埋まらないのか、と折に触れては思います。

子どものころ、アフリカの子供たちの窮状を知った時は、でも世界はどんどん発展しているのだからアフリカもすぐに発展するだろう、と思ったのを覚えていますが、でも差はまったく縮まらず。もちろん、最貧困ライン以下で生活する人の割合は減ってたり、健康状態的には向上したりはあるものの、持続可能な経済発展の意味では、まだ気が遠くなるほど進んでいません。

 

「本当になんで????」と定期的に思い、

 

やっぱりなにか経済発展を阻むような文化・慣習なのか、とか

それには宗教が関連しているのか、とか

地理とか気候が関係しているのか、とか

 

やっぱり考えるわけで、そしてこういう私でも思いつくようなことは、歴史上様々な国際関係学者も考え尽くしてきたわけです。でも明確な答えはでない。

 

それ系の本で最近影響力大きい(私も大学院の授業で読んだ)のは、アセモグルとロビンソンの Why Nations Fail で、私もこれからかなり影響を受けました。

その本が言うのは、上記の要素は結局関係なく、国家の盛衰を決定づけるものは政治・経済上の「制度」であるということ。国のリーダーや政治家が腐敗していたらやっぱり発展できない。

 

Why Nations Fail: The Origins of Power, Prosperity, and Poverty

Why Nations Fail: The Origins of Power, Prosperity, and Poverty

 
国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(上)

国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(上)

 

 

(この本については、また書くと長くなるのでいつかできたら別途ブログ記事にします。)

 

 

でも、「政府のせいだから」なんて言われても、その政府の下で生きている国民にとっては行き場がない切なさが募るだけですよね。それに、政府のせいでいろいろうまくいかないのはみんな気づいているし。

というわけでモヤモヤと国のことを憂う話となりました。

 

 

そうして少し憂いた後にはやっぱりダンスタイム。

エチオピアのいろいろな地域の伝統的なリズムに合わせて、みんな踊ります。私も真似して踊って(揺れて?)楽しかったです。

音楽が流れるとつい踊っちゃうこういう感じ、好きです。

 

 

こうしてエチオピアでの夜は更けていきました。

 

おわり

【読書】 杉江弘 「乗ってはいけない航空会社」

Kindleストアでセールになっていたのでなんとなく読んでみた本が結構興味深くいろいろ考えたので紹介します。

 

乗ってはいけない航空会社

乗ってはいけない航空会社

 

※残念ながらセールは終わってしまったようです、ごめんなさい

 

  

JALパイロットの著者が、数々の航空事故の分析をして安全性を考える本で、読んでいる間、世の中、航空事故は(死亡事故には至らなくても)たくさんあるのだと思いました。

 

とはいえ、航空事故で死亡する可能性は、地上の交通事故で死亡する可能性より遥かに低く、何百万回に一回の確率、みたいなことはよく聞きますよね。

でも航空事故は、そして起こった時の大惨事っぷりと、乗客は座っているだけで為すすべもないっぷりがすごい。だからなんだか心霊現象を恐れるように怖がってしまいます。

それに生き残れたとしたって墜落しそうな飛行機でブンブン揺れたりする恐怖体験を絶対にしたくないですよね。そんな目にあったら、もう二度と飛行機乗れなくなりそう。そしたらまた方向転換して新たなキャリアを考えないといけなくなります。

 

ちなみに発着地、航空会社、機種を入力したらこれまでの統計に基づき墜落する可能性を算出するアプリがあるという記事を見つけました笑

 

  

この本を読んでわかったのは、航空機事故の原因にはパイロットや整備員の人的ミスが多々あるということ。

 

これだけ飛行機もハイテクになっているし、パイロットは優秀な人たちだし大丈夫、整備士だってみんな国際的基準でプロフェッショナルに働いているはずだ。

 

と信じているけれど主にそれは「信じたい」という希望が強いわけで、やはり人だからミスは起きるし、国やその航空局ごとの安全意識も一律じゃないことが、「まあ言われてみればそうなんだよな」と思うのですが、よくわかります。

 

それで、「ミスがどれだけ起こるか」(何人もの人が飛行には関わっていてミスがゼロになるようにしているけれど、それでも抜けが出ちゃうか)は、その会社の体質が強く影響していて、つまりコスト削減が最大の目標になってしまい安全第一の感覚が薄れてしまっているだとか、パイロットのトレーニング、整備等のコストまで削減してしまっているだとかが関係するので、「この航空会社は危ない」というような分析に繋がっています。

 

それらを読んで、やはり一括りにしてはいけないけど、でもあまりにも航空券が安いところ(LCC含む)は整備とかパイロットの訓練・人件費までコスト削減の手が及んでいることが想像されるからできるだけ避けよう、と単純に思いました。

 

 

日本についても分析があります。

日本の会社は御巣鷹山の墜落事故以降、死亡者が出る事故は起こしていないらしいですが、

やっぱり経営破綻してしまうJALの体質とか、その為パイロットの処遇が減らされてモチベーション低下、もしくは優秀な人が流出しちゃうとか、そういうことが安全に関わってくるので今後の不安要素はあるというのが著者の見解です。ANAでも事故がないわけではないようだし。

 

とにかく著者が強調しているのは、

「安全度を適正に評価するためには、特定の会社が近年どのような事故を起こしているか、それがさまざまな不幸な要因による偶発的なものなのか、あるいはその会社の構造的な原因によるものなのかを分析」

することの重要性で、巷によくあるエアラインランキングが重視するような、機体の経年数はあまり関係ないし、また事故だけでなく、会社の経営状態、吸収合併等も注目すべき点だということです。

 

こういうこと、いろいろなるほどなあ、と思わされる本です。

 

 

とはいえ、どんな航空会社でも事故は起こる時は起こるし、飛行機にはこれからも乗るし、気にしすぎてもしょうがないのです。

というかそれよりも、日々の交通事故に気をつけることと、健康的な生活をすることの方が重要。

 

でも少なくとも、この本を読んで、

「天候のせいで着陸できないから別の空港に着陸」とか

「今日は暴風雨で欠航」

というのはしょうがないことで、安全第一のためには無理するほうが恐ろしいのだ、という意識になりました。(今は・・・実際なったら「ぬーっ!」となっちゃうだろうけれど・・・笑)

 

 

そしてこんな本読みながら、今週はまた飛行機に乗ってエチオピアへ。

最近はアフリカ大陸内移動でエチオピア航空にたくさんお世話になっております。とても便利。

とりあえずこの本にはアフリカの航空会社については「日本人が乗る率が低いので」書かれていないので、悪いインプットもなく、一安心です。(ちがう)

 

。。。。。。。。。。。。。。。。。

 

ちなみに最後に自慢ですが、私はなんだか飛行機運は結構良い気がしています。

 

なにせ、まあまあ飛行機には乗っていると思うけれど、一回もロストバゲージしたことないのです。(一緒に乗ってた友人の荷物が積み残されたことはあるのに。)破損もない。

 

あと、乗る飛行機が欠航になったことも一回しかないです。そしてそんなに急いでなかったし、用意してもらったきれいなホテルでくつろいで次の日に普通に乗れました。目的地以外の空港に着陸もない。

 

しかも、これまで長距離路線でエコノミーからビジネスクラスアップグレードしてもらったことが三回ある。

(元からビジネスクラスに乗れる仕事にはなかなかつかなそうなので、お許しください)

 

隣の人が面倒くさい人だとかはそりゃああるけれど・・・

 

あとこの前は、私の座席に知らないおばさんが座っていて、「ここ私の席なんですが・・・」と言ったら、「私だって自分の席(私の前の列の窓側)に座りたいけど、通路側に座っている人がいるから入れないからしょうがないじゃない!」と怒られ、でもそれを聞いたその通路側の人が立ってくれてるし、私も若干イラとしたので「みんな通路側の人に立ってもらって中に入るのでは・・・?」と言ったら移動したけれど最後に「I have to move because she has no patience!」 と捨て台詞を吐かれてやや動揺しました。(状況わかります?文章で説明むずかしい・・・)

でもただ単に ”She was having a bad day” なだけ。空港ってイライラの危険が多いですよね。 

 

みんな、飛行機にはそれぞれエピソードや思いがありますよね。

飛行機との関りから垣間見える哲学や人生観。

あなたの体験もぜひご共有ください。

 

おわり

ウガンダ生活:マンゴー考

ウガンダ北部に移動中の車に乗っていると、小さい実がたくさんぶらさがっている木をよく見て、その木の下に黄色い実がボタボタ落ちているわけです。

 

「(形と色から)ちょっと小さいけどまさかマンゴー?でも、果物の王様マンゴーだったらあんなにボタボタ落ちたまま放置されるとは考えにくい・・・」

 

と思っていました。

特に今回の出張先のアジュマニという地域は南スーダンから難民をたくさん受け入れているし、元々現地に住む住民たちもいろいろと経済的に困難な家庭が多いから、マンゴー落ちてたら食べるだろう、と。(私なら食べる)

 

そんなことを考えながら立ち寄ったホテルの庭にもその木があって、同僚が「拾いたい」と言うから「やっぱ食べられるよね!?」と私もついていったら、

やっぱりマンゴー。

小さいけれどマンゴー。

 

私も2個拾って帰ってきました。なんというか、「ホテルの私有地にあるのだからホテルのものだ」という感じもなく、おおらかですよね。

そして食べてみたら、まあ繊維が多いし小さいから食べる部分は少ないのだけれど、すごく甘い!!すばらしい。

 

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そういえばこの前、勤務先のみんなと大型バスで移動することがあったのですが、道端にはマンゴーを頭に乗せて売っているお姉さんがいます。

 

誰かがマンゴー食べたいと言ったから、今日はマンゴー記念日。 

 

バスが止まりお姉さんに「マンゴーくださいな」と言うと皮もむいてくれます。

細い道に存在感ある大型バス、そのわきにマンゴーを10個以上立て続けにむきまくるお姉さん。

 

 

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新しいビニール袋を手にかぶせて、直接実に触ることなくスルスルと無駄なく皮をむいている様子をずっと見ていたら、私もなんかほしくなって結局買ってしまう。

 

一個1000シリング(約30円)。ちょっと安すぎて申し訳なくなる値段なのに、旬の味、とてもおいしかったです。

 

ウガンダのまぶしい緑あふれる道でバスに揺られながら、窓ごしに受け取ったマンゴーをむしゃむしゃ食べるというのはなんとも風情があります。

 

 

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。 

一方この前、マンゴーアレルギーを発症した友人の話を聞いて戦慄しております。

マンゴーを食べた後、急に顔がすごく腫れてしまい、お医者さんにマンゴーが原因だと言われたとのこと。

 

実はマンゴーアレルギーって結構あるらしいです。  

 

オーストラリアのマンゴーファームで働いていてアレルギーになってしまった人のブログも。

 

 

このままマンゴーをモリモリ食べていたら、いつか私も発症するのだろうか…

でも、アレルギーになるのを恐れてマンゴーを食べる量を抑えるなんてできない。

人生ってそんなものじゃない。

 

そんなロックな気持ちで、首都へ帰る道すがら路上の至る所で売っているマンゴーを山盛り買いました。

中くらいの大きさ11個で3,000シリング(約90円)

 

 

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しばらくマンゴー祭りです。

 

おわり

 

【読書】 プク・ダムスゴー「ISの人質」(山田美明 訳)

 

こういう仕事だと赴任の前にも着いてからも、そして出張に行った各地で安全管理の説明を受け、ことあるごとに「気を付けて!」リマインドされるのですが、

この前はさらにもう一歩上のレベルで実習を織り交ぜた五日間の安全管理トレーニングに参加するためにケニアに行ってきました。

Hostile Environment Awareness Training

の頭文字を取って、HEATというトレーニングです。

(ちなみにこのトレーニング、私はスーダンに時々出張に行くので受ける必要がある、となりました。でもスーダンでも特に危険そうなところ(ダルフールとか)には行かないのですが、そうかと思えばプロジェクト実施地域でも少し前にWFPの倉庫襲撃事件があったりやはり注意は必要です。)

 

このトレーニング、詳しくは述べませんが本当に激しく危険な状況を想定した実践的なもので、心理的・体力的に負荷がかかる実習が組み込まれています。

銃撃戦に巻き込まれたり

地雷原に放り込まれたり

人質に取られたり・・・

という時にどうするべきか、また負傷した時の応急処置の方法等、いろいろ満載でした。

激しい(執拗な?)実践トレーニングで、他の二人の女性参加者は泣いちゃうくらい。私はいろいろ驚いたものの泣きはしなかったですが、その日の夜はやっぱり殺されそうになって逃げ続ける夢を見たり。

 

…前置きが長くなりましたが、こうして安全意識が最高潮に高まった段階で、

前から気になっていた「ISの人質」という本を読みました。

ISに13か月の間拘束された後に解放されたデンマーク人ジャーナリストについての本です。

 

ISの人質?13カ月の拘束、そして生還? (光文社新書)

ISの人質?13カ月の拘束、そして生還? (光文社新書)

 

 

  

拘束されたダニエル・リュー氏は、元デンマーク代表体操選手で、シリアを取材旅行で訪れた時にISに拘束されてしまいました。

 

それからの13か月は、

拷問されたり、

逃走したけれどまた捕まったり、

不衛生な場所で十分な食事を与えられない生活が続いたり、

他の欧米人と一緒の部屋に詰め込まれたり、

いろいろ語れる友人ができたり、

厳しい中でもユーモアの心は忘れなかったり・・・

 

 

そして、家族は身代金の工面のために奔走します。

言わずもがな、ISが要求する巨額の身代金を払ってしまったら、それがISの収入源となって武力活動の拡大を支援することになってしまいます。だからデンマーク政府は身代金を払わないという確固たる方針を持っており、家族に金銭的な援助を一切しませんでした。だから家族が苦労しました。

 

でも家族が集められのはまだよくて、アメリカとイギリスの場合は人質の家族がテロ組織と交渉することも違法であり、身代金を自力で調達することもできないという状況でした(デンマークでも違法だったものの、当時ISISがまだテロ組織のリストに加えられていなくてグレーだった)。

だから実際に、ダニエルと同じ部屋に捕らえられていたアメリカとイギリスの人質たちはカメラの前で首を切られて殺害され、そのビデオはYouTubeで世界中に流れされてしまいました。

※ちなみにその後、2015年にオバマ大統領が法律を修正し、家族が身代金を調達しても起訴されることはなくなりました。

 

いずれにせよ、アメリカもイギリスもデンマークも、政府が身代金を払うことはありません。というか世界の主要国の間でも、テロリストに対する身代金は払ってはいけないというコンセンサスが2013年のG8サミットでなされているのですね。

下記コラムに紹介されています。

 

そして日本も、2015年に後藤健二さんと湯川遥菜 さんがISILに人質に取られ身代金を要求された際、払いませんでした。

 

その結果人質が殺されてしまうというのは、言葉が見つからないような恐ろしいことです。しかしテロリスト組織にお金を流入されるとさらなる暴力が生まれるし、テロリスト側も身代金が集まることがわかったらどんどん外国人を誘拐して資金源にするはず。だから実際に誘拐はまだ後を絶たないし、「身代金ビジネス」なんて言われるゆえんです。

 

一方、フランス政府は、公式には認めていないものの、国有企業などの営業活動による資金を利用するなどしてこれまで多額の身代金を支払っているとのこと(それが国有企業の利益にもつながる)。一説によると、2008~2013年の間にフランスはアルカイダ関連組織に5,800万ドルもの身代金を払ったとのことです。

本の中で、ダニエルと同じ部屋にいたフランス人達4人はダニエルより先に解放されて、フランスに到着すると大統領や外務大臣らの歓迎を受け、オランド大統領は

「フランス政府は、彼らを解放できたことを誇りに思う」

と記者団の前で言ったとのこと。

あーなんだか…

 


 

 

でも私だって誰か友人が人質に取られたらできる限りの寄付をすると思うし、

ジャーナリストたちに「危険な場所に行くな」というのも無理があると思います。

そういう人たちの報道で、何が起こっているのか世界に伝わるのだし。

でも同時に、本当に危険で人質に取られるような場所には行かないでほしいとも思うし、「伝えなきゃ」という意思の強いジャーナリストを止めるのも難しい。

しかしテロリスト組織にお金が流れるのは避けなければいけない。

でももともと、そういう憎しみが生まれる背景には、大国の思惑で大きなお金が流れたり長引かせられた紛争があったりしたわけで…

資源がある国は思惑が交差して…

みんなが他の国のことはとにかく放っておけば世の中平和になるのでは。(こんな仕事してるのに)

 

そういうことを悶々と考えさせられる読書でした。

 

ちょっと夢に出てくるかもしれないけれど、世界で起こっていることの一端を生々しく感じるのに良い本です。

 

 

ちなみにダニエルは、その後TEDでも喋っています。どんな状況でも、人はある程度適応しちゃうんだ、という内容。

あんなに極限の状況で、日々殺される恐怖と闘いながら13か月も拘束された後、(もちろん様々なPTSDは残っているのだろうけれど)一見健康そうで人前で話すことができるというのは奇跡のようだなあ、と思いました。

 

 

 

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

 

ところで、これを書いている今まさにスーダンにいます。

首都から離れフィールドにてインターネットのない週末、窓のない薄暗いホテル、錆びたシャワーヘッドから出るのは茶色っぽい水のみ、鉄枠のベッドにペラペラのマットレスの上で、時々停電で真っ暗になりながら書いていて、雰囲気抜群です。

外に出たら出たで毎日40度超え、「ちょっと散歩に行こう」というのが命取り…(’▽’)

 

なんか恐ろしい内容だったので、最後はおいしかった食べ物を紹介して締めくくることとします。

 

 

スーダン式朝ごはん。と言ってもお昼頃食べます。みんなでワイワイ食卓を囲んで、すべて指で上手にちぎって食べるのがポイント。

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ナイル川の魚をカラッと揚げたてで。ライムと比べるとわかるけれど、かなり大きいです。ほとんど砂漠地帯で砂だらけ岩だらけなのに、世界最長の川がすぐそばにあるっていうのがおもしろいです。

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③美容と健康に良いデーツ。私はデーツってねちょっとしたイメージで特に好きではなかったのですが、これは固くてカリッとしててお気に入り。出してくれた所で「おいしいですね」と言ったら持って帰りなよ、と一掴み持たせてくださり、入れるところがないので服のポケットにそのまま突っ込んで、その後忘れて、ホテルに帰ってから服脱いだらこれがボトボト落ちてきてギョッとしました。なんかちょっと違うものにも見える。

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おわり