中学生の時の話(バーバリーのマフラー)

私が中学生の時はバーバリーのマフラーが全盛期で、日本全国津々浦々で女子中高生があのチェックに魅了されたものです。

年末に日本に一時帰国していた時、高校の部活の友人たちと一泊温泉旅行に行って、夜にお酒飲みながらそんな話になりました。

なんでそういう流れになったかはわからないけれど、とにかくその印象的なチェックの話になり、ある子はそのマフラーをダイクマ(地元感満載の、知る人ぞ知るディスカウントストア)で手に入れた、とかいろいろ懐かしい話。

その話の途中、バーバリーにまつわる中学生時代のある思い出が急にふとよみがえりました。

 

🐤 🐤 🐤 

クラスの仲良かった友達の1人がバーバリーのマフラーを買ってもらって学校にしてきたのですが、たしか一週間もたたないうちに、ある日教室に置いておいたはずが無くなってしまったのです。 当時なかなか荒れていたうちの中学校では、物が盗られてしまうことが時々あって、バーバリーのマフラーみたいに特に良いものが標的となってしまいました。

せっかく買ってもらった大事なマフラーがなくなってしまって、その友達は泣いてしまい、私もなんと声をかけたらよいかわからず、悲しい気持ちに… 中学生からしたら特に高級品だし、ご両親になんて言ったらいいのかとか、悲しみが想像できます。

 

でもそれから数日たったある日の夜、いつもいろいろ問題を起こして目立っている「学校一のワル」みたいな人から突然電話がありました。

中学生なのに外で歩きタバコしながら登校しちゃうような子。

同じクラスではあったけれどそんなに話したこともなくて、普段何やってるのか全然わからないような人から電話があってちょっとびっくり。

(そして当時中学生で携帯なんか持っていなくて、家に電話というのがノスタルジック… )

 

それで電話の内容は、どうやら彼がそのマフラー盗難に関わっていたらしく、でもやっぱり返したいから、私経由で返してほしいとの話でした。 なんか想像だけど、その人自体が主犯だったというより、その仲間たちの中で何かめぼしいものを盗って売る(?)みたいなルートができてて(もしかして卒業生とかもからんで?)、その人も関わったのか、もしくはただ単に盗った人のことを知ってたのかな。

いずれにせよ、マフラーを盗られちゃった子が泣いてるのを目にして、返さなきゃ、と思ったんだと思います。 根っから悪い子じゃなかったし、その後大学生の時(?)、緩い同窓会みたいなので会った時に、やっぱり結構ちゃんとした人だったんだな、と思った記憶が。

 

話を中学時代に戻すと、 それで次の日、どこか物陰でマフラー返してもらって、私から友達に返しました。 その友達にはなんて言ったのかな・・・忘れちゃいましたが、でも言わなくてもなんとなくわかるとかだったのかも。

先生には特に言わなかった気がします。

 

というわけで、こんなことを高校の気の置けない仲間と夜も更ける中お酒を飲みつつ話しつつ思い出したんですが、その後数週間したある日、そのマフラーを返してきた男子からインスタのフォロー申請がきて、あはは、と思った流れでブログ書きました。

一回卒業後会った以外は一度も会ってなくてものすごい久しぶりなのになんの前触れもなく笑。しかしこちらからもフォローしたら一枚も写真アップしていないので結局近況わからずだけれど、元気なのかな。

 

中学時代は、子どもなりにいろいろとあった気がするけれど、みんな元気ですように。

 

ちなみに今回の帰国中には大人になってからまた会うようになった中学の友達、SちゃんとSくんと一緒にビアバーに行ったのも楽しかったです。

中学生の時は、大人になってこんな風に喋れるって思ってなかったな。

 

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 (その会でSちゃんが用意してくれたプレート。昔から変わらぬやさしさ♡)

 

 

日本に帰るといろいろなことを思い出します。

 

緩み、疲れ、無理しないこと

 

高校以来の友人と銀座でお茶している時に、

「日本でしたかったこととかある?」と聞かれた流れで

「日本にいると歩きスマホできるのがいいよね」

と言ったら、歩きスマホしている姿を写真に撮ってくれました。

 

後日、彼女が写真教室でそのことを説明したら、教室の人に

「彼女は日本では緩みを求めているんじゃないか?」

と言われたとのこと。

 

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Photo by Mari Hamano

 

 

まさに。

要はカメルーンにいた時は、ただでさえ目立つしお金を持っていると思われる外国人は、安全面に最新の注意を払わなければならず、ダラダラ歩きスマホするなんてもっての他。どうしても外でスマホ確認した時は周囲を見渡して安全そうなところで一瞬だけカバンから出して、さっと確認してカバンに戻す、ということが必要だったわけです。

だからそんなに気を使わないで歩きスマホできるのは、緩さの象徴。

A symbol of slack.

※歩いている時は周囲に注意し、スマホに集中しすぎないようにしましょう。

 

。。。。。。。。。。。。。。。

 

ところで、しばらくしたらまたアフリカ生活なのですが、この一カ月は勤務先のNGOの日本事務所に平日毎日出勤しており、日本にいます。

 

日本だから、緩さを求めているものの、

 

なんかやけ疲れる…

 

職場ではまだ緊張もあり、学びの連続で「疲れた」なんてもちろん思わないけれど、夜とか土日とかぐったり。

新しい勤務先だとか、毎朝のちょっと遠めの通勤だとか、長引く時差ボケとか、そういうもので疲れているのかなと思うものの、なんとも力があと一歩出ませぬ。

 

カメルーンで、特に首都から離れてドゥアラという都市にいた時は基本一人でやることがあまりなく、日本に帰ったらあれもこれもやりたい、いろんな人に会いたい、と思っていたのに…

できたらまる一カ月くらい家の中にいたい。

 

そんな感じで、体力気力がなくなってきていてどうしたものかと思っていた時に、写真を通した「緩み」という言葉を聞いて、

あー日本に帰ってきて気が緩んだから、疲れがどっと出たのかな。

と思いました。

そういえば小さいころから、幼稚園や学校が休みになった途端に水疱瘡にかかったり、風邪ひいたりしたな。

 

あともう一つ、落ち着かないから疲れる、というのも大きいと思います。

次新たにウガンダで仕事するけれど、また初めての場所で、初めての人たちとどんな風になるかまだ想像できず、渡航準備や日用品の買い物、コツコツと荷造り等、日本にいるというか「一時帰国」という感じ。

 

カメルーンでも、首都ヤウンデとドゥアラを行ったり来たりで、そのたびに荷造りしていて、その直前も日本には三週間いただけで、その前はNYから全部の荷物持って大移動でした。だから、なんかずっと荷造りしている気がする… 

 

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NY生活二年目に買った大きな青いスーツケースもだいぶ味が出てきました。ちなみにこれ、大容量なのに軽くて丈夫で気に入っているから、今回もう一つ同じのを買いました。Samsonite のアスフィアというシリーズの一番大きいやつ。ギチギチすぎないように全体に詰めて、ちょうど23㎏くらい。今後はこれ二つ体制で移動します。

 

 

つまり、動き続けているから見えない所で疲れが溜まっているのかな、と思いました。友達とか会いたい人はたくさんいるし、本当はもっと土日とか夜とか外に出てアクティブに頑張りたいという気持ちもあって、

「私はもっとできるはず。前はできたし。それにせっかく日本に帰って来てるんだし」

と思ってしかるべき。

でももはやそういう考えで頑張るタイプでは no more ないので、休みます。

今一番重要なことは新しい職場にしっかり出勤して仕事を集中して身に着けることですし。 

 

なので連絡したいような人にもあえてこちらからがつがつ連絡していないけれど、みんなに会いたいのは事実で、何か会合がある時とかは一応声かけてもらえると嬉しいな、とか、人任せなコメント…

 

次はしばらく一つの所にいる予定だけれど、出張は多いし、やはりこういう仕事している以上「落ち着かない」のはつきものです。

こういうのが合っているのかどうかはまだよくわからず。

 

まあいずれにせよ、実際赴任したらアドレナリンが出るだろうし、仕事が忙しくなってきたら疲れていようがなんだろうが、頑張るのですが。

そんな時でも体調管理はプロとして大事で、無理し過ぎないという心がけは続けます。

 

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これ、ウガンダでのここぞという時用に買ってみた。効くかな。

 

 

最後に、写真を撮ってくれた友人もブログをやっていて、本当に素敵な写真と情報満載なのでぜひ覗いてみてください。

Mari Hamano Photography

 

 

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

 

追伸:ちなみに、誰にも声かけられずに歩けるというのも日本で満喫しています。これは緩みに大きく関わります。

(参考記事)

2017年を振り返る5つのキーワード

 

2017年が気がついたら終わってしまっておりました。

例によって師も走る12月はバタバタしておりましたので、年明けてしまいましたが今振り返ります。

5つキーワードを選びました。

 

 

1.カメルーン

 

最近まで半年暮らしたカメルーン

半年暮らすということは、肌も体質もその土地にかなり適応するということだなあ、と日本に帰ってきて思ってます。

 カメルーンでは最初の方こそ、というか着いてから三か月くらい意味不明な肌荒れがゆるゆると続いたけれど、それを抜ければ肌の調子がわりとよかったのです。すごく湿気が多くて、あったかいからだと思います。だからカメルーンで過ごしていれば、皺ができにくいのでは、とすら思います。(大気汚染がひどいことはマイナス要素)

 

それが日本に帰ってきて、寒くて乾燥してて、早速顔に細かい小じわが…そして、大きな吹き出物も三つできました。日本の冬、厳しすぎます。というか日本の四季、厳しすぎます。こんなに気温が変わると、いくら服があってもそりゃあ足りないですよね。そしてあったかい国から帰ってくると、大量のヒートテックをどこにしまったのか、と探す羽目になる。部屋の収納は限られているのに見つからないミステリー。

(でも一昨年の夏に過ごしたカザフスタンの首都アスタナは、今マイナス30℃とかだそう。なのに短い夏の間はやっぱり30℃とかまでになるので、日本で文句言ってちゃいけないかも…)

 

同時に、寒暖の差がないカメルーンのような国では、一年中着るものが一緒。それだと季節感がないというか、「あの時ああいう格好だったなあ」といった、記憶と服装をむすびつける要素がなくて、なんだかいつの話だったか思い出しにくいというようなことがあると思います。

 

何が言いたいかというと、私は日本で生まれ育ったから日本の環境が一番合う、というわけでなく、半年も違う国にいたらその国の方に体が適応するのだな、そして環境が変わる度にまたしばらく適応期が必要なんだな、ということで、つまりこういう移動を繰り返しているとすぐ老けそう。

 

でも体の強さは今回も思い切り発揮して、一回だけお腹壊した(でも土日二日間寝てたら自然に治った)以外はずっと元気でした。食べ物もそこまで気を付けていたわけでなく、胃腸の強さを再確認。

予防接種も打ちまくってるから免疫力も抜群。

 

全然カメルーンでの生活ではないことを書きましたが、当地での生活はいくつかブログに書いたのでよかったらご覧ください。

 


 

2.KAIZEN

これも今年くりかえしくりかえし、累計 5,000回 口にした単語です。

この言葉を通して、ほんとうにたくさんのカメルーンの中小企業で働く社長さん、従業員さん達に会い、現場のリアルを学ぶことができました。

 

カイゼン、continuous improvement.

何事にも通ずる概念。人生だってカイゼンの連続。

私はこれからもカイゼンっ子です。

 

インターンの概要もブログに書きましたが、また機会があったらまとめ的なものをもうちょっと書きたいと思っています。

 

 

3.大学院卒業

ずっとカメルーンカイゼンのことに気を取られて、本人も忘れかけていましたが、実は今年の前半はまだアメリカにいたのでした。カメルーンと環境が違い過ぎて、ニューヨークの摩天楼は物理的にも心理的にもはるか彼方。

 

大学院は結構苦しくて、キャパのギリギリのところ(ややオーバーしていた)で頑張る日々だったので、(白髪も増えたし)5月に卒業できた時は本当に嬉しかったです。

 

5月下旬に卒業して、31日にニューヨークのアパートを引き払ってそのまま日本に帰国し、三週間だけ日本で過ごした後、すぐにカメルーンに発ちました。本当は、卒業してからもちょっとニューヨークで過ごしたかった気持ちもあり、後ろ髪引かれつつも…

 

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ところでこの水色のガウン、変な色だとみなさん思いますよね?

私も最初、幼稚園のスモックかな、と思ったのです。

でも今ではもうこの色以外ありえないと心から思ってしまう卒業生の一人。上品な水色だし。(コロンビアの人はみんなこれを言う)

 

 

4.ウガンダ

その大学院の最後の7カ月は、毎日ウガンダと言っていました。

うちの大学院で修論相当となるグループプロジェクトが、ウガンダでの「土地、コラプション、ジェンダー、ICT(情報通信テクノロジー)」 に関する調査・提言を行うものだったからです。

心血を注いだ集大成のこのプロジェクトに関しては、別途、下記リンク先の記事にまとめました。

 


そしてウガンダは大学院のみでなく、今後も重要な意味を持つ国になりそう!

 

 

5.フランス語

というわけで、今年は前半と後半でまったく違う一年だったわけですが、5つ目は何か前半と後半に共通するものにしよう…としばらく考えたところ、そういえばフランス語を継続して勉強した一年でした。

 

カメルーンでの半年間はもちろん、大学院の最後のセメスターでもフランス語の授業を取っていたからです。必修じゃないので別に履修しなくてもいいフランス語。余裕ない中でもリスクも考えたのですが(何せ、週三回授業がある)、やはりカメルーンに行くための準備としてちゃんと真剣に勉強したいと思って取りました。

 

語学は基本的には大学院の外で、学部生(つまり、20歳くらいのイケイケなコロンビア大学生)中心のクラスなのですが、たまたま同じ大学院で仲良しの台湾人の友達も同じクラスを取っていて、二人でアホな内容のフランス語作文を作ってクラスで発表したり、忙しいながらも楽しかったです。

 

と言いますか、フランス語は自分の学部生時代も第二外国語でやっていたので、実は10年以上(!)勉強歴があります。そのわりにはまだまだ。もっと頑張ろうと思えば頑張れたと思うのに、ちょっと後回しにしちゃったり怠けちゃったり。今後は仏語圏離れるのでまた継続が課題ですが、続けるということを来年の抱負の一つにしたいと思います。

 

というわけでみなさま、 

Bonne et heureuse année 2018!

今年も、皆さんにとって楽しく幸せなことがたくさんありますように。

コロンビア大学 SIPA:修論

 

 

本当はアメリカに大学院留学している間に、ブログに書き留めておきたいようなことがたくさんあったのですが、いつも崖っぷちで書けず。

後からでも徐々に書きたいな、と思っていて、今回は卒業プロジェクトで行ったウガンダでのリサーチについて書きます。

 

 【目次】 

 

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概要

タイトルには「修論」と書きましたが、実はコロンビア大学SIPA(School of International and Public Affairs)では、個人で書く修士論文ではなく、それに相当するものとして Capstone というグループプロジェクトを行います。

これは、おおまかにいうと、生徒たちがコンサルタントとなって、外部の組織のクライアントの為に提言等を行うものです。

 

※私は EPD (Economic and Political Development) の専攻で、この専攻のみCapstoneを EPD Workshop と言って少し区別しており、以下はEPDの内容です。

 

 

 

まず最終学期の一つ前の学期(二年目の1セメスター目)に、Methods for Development Practice、という、導入の内容の授業を受けます。このように2セメスターに渡って行うのが、 EPD Workshop と他の Capstone の大きな違いです。

 

授業の前半では、開発分野の実務家になる為に必要なメソッド、例えばプロジェクト立案、課題認識、評価&モニタリング等についてグループワークを行いながら進めていきます。

そして半ばになると、来学期のEPD Workshop のプロジェクト一覧が発表されます。クライアントの名前からプロジェクトの内容まで、仕事のTORみたいです。

生徒はその中から自分の興味に沿ったプロジェクトを第5希望まで提出し、EPD専攻のダイレクター(兼、Methods for Development Practiceの授業の先生)が生徒の希望やこれまでの経歴、スキル等を考慮し、各プロジェクトへ割り当てます。

 

クライアントは、様々な開発機関、例えばUNDP、UNICEF、世銀といった国際機関、また大小様々なNGO等の機関が名を連ね、また対象地域も、アフリカ、アジア、ラテンアメリカと様々でした。

 

 

選考結果

私は幸運にも第一希望のプロジェクトに入れました。

クライアントはTransparency International という国際NPOで、

プロジェクト内容はウガンダにてICT (Information and Communication Technology) の活用がコラプション(特に土地セクター)とジェンダーに与える影響について調査・提言するプロジェクトです。

 

つまりキーワードは、この5つ。

 ウガンダ

 土地

 コラプション(腐敗)

 ジェンダー

 ICT

 

ウガンダでは、アフリカの他の国でも多々見られるのと同様に、政府のコラプション(腐敗、贈賄)が大きな問題となり国の発展を阻害しています。

また土地の取得にあたり、古くからの慣習法と国の法律が同時に存在している上、内容も複雑で一般の人にはわかりづらく、また政府が急に取り上げとりもするので数多くの問題が起きています。

さらに土地を買おうとするプロセスでも、村のリーダーや公的機関の職員から賄賂を求められることが横行しているし、土地関連で問題が起きたとしても警察が機能していなかったりします。

そしてその被害を女性がより強く被りやすいというのも問題です。なぜなら特に地方は父権的で女性の権利が限られており、また家事や子育ての負担をほぼ全て女性が負うことが通常である中、女性が財産を持って土地を買えるケースはほぼなく、結果戸籍の名前は夫の名前になり、離婚や死別の際には女性は土地の権利を持たないことが多いためです。

 

こうした状況に対して、テクノロジー(ICT)を用いて何ができるかをクライアントに提言するのがこのプロジェクトです。政府のデータをウェブ上で公開して透明性を向上したり、一般の人がスマホのアプリを利用して、賄賂を要求された等のケースを通報したりすることで、コラプションを減らしていこうという動きが世界中で活発になっています。

 

クライアントのTransparency International は、世界中でコラプションと戦っているNPOで、Corruption Index という国のコラプション度合いのランキングを発行していることで有名です。

(ちなみにこのランキングの2016年版で、世界1位はデンマーク、日本は20位、ウガンダは 151位でした。)


 

選考プロセスの性質上、仲良しグループで組むわけではないので、とはいえ何か月も一緒に行う重たいグループワークなので、実は入学する前からどんなチームになるか心配していました…

ご想像の通り、みんな忙しくてギリギリな中、7カ月くらい毎日のように協力しなくてはならない、卒業がかかったプロジェクトなので、うまくいかないチームは本当にうまくいかなくて、過去には図書館で殴り合いの喧嘩が起こったとかも聞きました。笑

 

そんな中、うちのグループは本当にラッキーなことに、一人一人のコミットが高くバランスもとれた良いチームになって、大学院でいろいろ辛いことはあったけれど、これだけは本当に神様ありがとう、と折に触れて感謝していました。ほんと、そうじゃなかったら心折れてた…

 

ちなみにEPD Workshop では他の専攻より比較的問題が少ないみたいで、EPDの人たちは「EPDを専攻するような人は(開発系で働くような人は)いい人が多いから問題が起きにくいんだよ」とか自画自賛していましたが笑、多分、他の専攻の人たちは他で自分たちに都合がいいこと言ってる…。SIPAでは、こういう専攻ごとの偏見ジョークみたいなのがよくあります。※SIPAの専攻一覧が気になる方は下記リンクご参照ください。

 

 

メンバー紹介

うちのチームのメンバー全6名を紹介します。

  • すごくしっかり者のアメリカン女子がプロジェクト・マネージャー。これまであった人の中でトップレベルの几帳面さでよく気が付いて、嫌な感じじゃなく細かくオーガナイズしてくれて、それでいて自分の意見を通すのではなく、周りの意見を聞いて進めるタイプのリーダーで本当に助かりました。ムキムキの婚約者あり。
  • UCLAの学部卒から直接SIPAに入った(23歳!)のアメリカン。私の方がずっと年上なのに、私よりはるかにしっかりしていて、細やかで、とても頭いい。家族がインド出身で、ボリウッドにも詳しい。
  • 唯一の男子もアメリカン。カリフォルニア出身で、ピースコー経験もありたくましい。絶妙なリラックスさと頭の良さと優しさで、いろいろ見習いたい人物。
  • いつも全力投球なドイツ女子。チームの中で唯一感情の起伏が激しいタイプで、でも本当に頑張り屋さん。結果いつも崖っぷちだけれど、パフォーマンス高い。
  • メキシカン女子。二人で組むこともよくあったし家も近所だから、一番よく一緒に話したかも。小柄でおしゃれなシティーガールだけど、テコンドーの達人。テキーラとはショットで飲むのではなく、良いモノを味わって飲むものだと教えてくれた人。
  • 私、コツコツやることだけが取り柄のBudget Officer。

 

 

リサーチ経過

グループが11月に出来上がってから、チームビルディング、各グループに一人つくアドバイザーの教授とのミーティング、クライアントとのやり取り、プロジェクト計画書の提出、予算の策定、現地でのインタビュー内容の精査、インタビュー先とのスケジュール調整等、ガンガン進めました。

これはもはや勉強というか仕事という感じです。自分の職務範囲に関する知識を深め、チームメンバーと話し合い、各々期日までに質の高いアウトプットをしていくという…

SIPAでの大学院生活は全般的に多かれ少なかれそういった性質があるのですが、EPD Workshop は特にそうです。

 

そしてチームの内2名が初期調査の為、1月に二週間ウガンダでフィールドワークを行いました。この最初のフィールドワークが今後のプロジェクトの方向性に関わる重要なものなので、チームとして成功させるために、私を含む残りのメンバーも各地からサポートします。つまり、冬休み中もSkypeミーティングを繰り返し、ロジを固め、インタビュー先へアポ取りし、文献を読む!読む!読む!ということをしました。

 

そこから年明けには中間発表をしたり、1月にしたインタビューの録音を手分けして文字起こししたり、3月のより大規模なフィールドワークの方針を固めたりしたりと、バタバタしながらあっというまに3月になりました。

 

 

ウガンダでのフィールドワーク

SIPAでは3月に一週間の春休みがあるので、その一週間にもう一週つなげて、二週間のフィールドワークをしました。1月に行かなかった残りの4人(私含む)が行きます。

 

主なミッションは下記二点です。

1)政府やNGOの人たちにインタビューして、ウガンダの土地のシステムやその問題、腐敗の有無と影響、ジェンダーに関する取り組み等を理解する

2)地方の村(中部1つ、北部3つ)に行き、村人たちへのフォーカスグループインタビューをして、彼らが土地関連で直面している問題、ICTの活用状況、ジェンダーによる違い等を理解する

 

基本二人一組で手分けして一日に複数のインタビューを行いました。最終的に、1月のフィールドワークと合わせて、インタビューは49人、フォーカスグループは15グループ(128人)行ったので、他のグループと比べてもすごく計画的に沢山できた結果となったと思います。

 

そしてもちろんとても疲れました。インタビューの原稿は既に準備してあるけれど、いろんな場所に行って、待って、説明して、話してメモ取って。

政府関連の皆さんはだいたい英語できるけれど、なれないアクセントに苦戦したりもしたし、村では現地語なので通訳の人を通すけど、時間がかかるし通訳の人もプロじゃないからあまりスムーズにいかなかったり。

インタビューはその後、文字起こしするために全て録音しているのですが、私が通訳さんに「今なんて言ったんですか?」「一文ずつちゃんと通訳してください」と何度も言ってる声も録音されています…

 

政府の人たちは、思ったより「コラプションが問題だ!」と言うけれど、実際あまりにコラプションが大きすぎて根深かったり。理論上「コラプションはだめだ」と言っていても、実際のところ本当にコラプション根絶しようとできているのか疑問だったり。

村人たちは、たいていとても貧しくて、父権的で女性は権利が限られて、コラプションのせいでお金がないと何事もうまく進められず…という。インタビューしていて、悲しい気持ちになったり怒りを感じることが多々ありました。

 

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最終レポート

内容については書き出すときりがないのですが、フィールドワークから戻って、5月頭までの間に議論と個人作業を積み重ねて、72ページの大作のレポートができました。文献リサーチやインタビューからの分析と、それを踏まえたクライアントの Transparency International への提言をまとめたレポートです。

ICTの活用にとどまらず、ウガンダでの関連法令の成立や政府職員・警察へのトレーニングへの働きかけ、また各種アドボカシーについての提言をしました。

 

ご興味あれば下記リンク先、Land Portal という土地関連のガバナンス向上の為の情報提供サイトに掲載されておりPDFでダウンロードできます。

 

 

最終プレゼン

最終レポートを提出すると共に、クライアントと大学院へのプレゼンをすることが最終成果物となります。

プレゼンは代表者数名でやるのがスムーズだろうという話になった時、じゃあ私がやることはないだろうな、と最初は思いました。

なぜならはっきり言って私の英語力はまだまだだし、あとのメンバーは英語ができるってだけでなく人前で喋るのが上手な人たちだから、わざわざ私がその代表になることはないな、と思ったわけです。

 

でも週一回のアドバイザーの教授も参加するミーティングの時に、教授が

「もしこの中に、プレゼンに苦手意識がある人がいるなら、これはまたとない機会だから、そういう人こそ進んでやるべき」

とおっしゃいました。

 

その時私は「私のことだな…」と思ったし、たぶんみんなも私のことだと思ったと思います。

 

私もせっかくの機会だから挑戦したい気持ちはあるし、ただ一方で、これまでずっと質にこだわってこだわって頑張ってきたプロジェクト。最後の大事な場面でも最高のアウトプットを出すためには、他の人がやったほうが全体のためになるのではないか…と思い、立候補していいものか悩みました。

 

でも結局、立候補とかじゃなくて、なんだか自然な流れで私とメキシコ人のメンバーの二人でやることが決まりました。まわりでやんわりとそういう風に持って行ってくれた感じがあります。(アメリカ人三人はレポートの最後の文法チェックやるし、ドイツ人の子はレポートのデザインを整えるから、じゃあプレゼンは二人でやってね、みたいな感じで。)

私がプレゼン自信ないのを知っていて、それでちゃんと信頼して任せてくれたことに感謝。そしてその責任を背負って、がんばらなければ。

 

ということで、パワポもヴィジュアルに気を使いながら準備し、みんなの意見を聞きながら何度も練習し、発表当日の朝までリハーサルをして、無事プレゼンを終えることができました。すごく緊張したけれど、落ち着いて、メモをあんまり見ないで喋ることができたと思います。

学校でプレゼンを見る機会が多くて、パワポを含め魅せ方を学ぶ機会が多数あったけれど、これが集大成という感じ。

 

パワポの例)

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終わった後、校舎の外に出たらパリッとした快晴で、まだ5月にもなってないのにすごく暑くて、学校のキャンパスの中の木々の鮮やかな緑色をまぶしく感じながら歩いた時の「やったぞ!」という気持ちを今も覚えています。

 

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おわりに

こんなに長文だけれど、まだまだ書ききれないことだらけの、とても濃密な7カ月のプロジェクトでした。

本当にこれができてよかったと思うし、教授やチームメイト達に心から感謝しています。

グループワークの中で日々学んで、自分のパワーアップも感じられたし、テーマの部分、特にコラプションとジェンダーについては、理論的な背景知識も身に着けさらに関心を持つようになりました。

しかも、来年からの仕事の面接時にこの経験をアピールしたことが大きかった気がするので、間接的にキャリアにも繋がったと思います。

大学院生活の最後に、大変だけど良い経験でき、大きな達成感がありました。

カメルーン生活:ドゥアラの中華街、そして Lost in Translation


少し前に珍しくお腹を壊したので、よくなった後、いきなりがっつりカメルーン料理ではなく、優しいものが食べたい気持ち。

 

今はドゥアラで(再び)ホテル生活なのでお粥とか自炊できず。

外食で少し故郷の味に近いもの、そう、中華料理屋さんでスープとか~

と思って、ちょっとした中華街に行きました。

 

ここは、現地の人が中国文化を楽しむ、みたいな横浜中華街的なノリではなく、中国人の皆さんが現地向けのビジネスをしている場所で、中華食材とかでなく、日用品等のお店が軒をつらねています。

たぶんここで現地の商人さん達が珍しいものを仕入れ、路上に行って売る、という感じです。

中国人 vs カメルーン人で殴り合いの喧嘩をしていたりと、一筋縄ではいかないこの環境でもたくましくビジネスをされているのが見て取れます(?)

 

※もし実際に行かれる方がいる場合(いなさそう)

  ⇒ Finex Voyage とか、中距離バスの発着点がたくさんある Boulevard du President Ahmadou Ahidjo という通りです

 

 

このあたりにある、入口がとても怪しげな中華料理屋さんに犬にすごく吠えられながら入りました。

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大通り向きに大きな看板があるけれど入口はなく、その脇の細い道に入るとこの看板があります。

 

入ってみると中身完全に中国で、仏語も英語もほぼ通じず。

 

完全に「なんで来た?」と思われたと思うけれど、やさしいお店のお母さんが頑張ってGoogle 翻訳で会話をしてくれようとし、心が和みました。

でも日本語のGoogle 翻訳ってうまくいかないのですよね。(英仏でGoogle 翻訳かけるとすごくうまくいって、なんか切ないですよね・・・)

 

とにもかくにも、おいしい餃子スープにありつけました。

 

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やさしい味

 

 

 

 こういう時、"Lost in Translation" という映画のタイトルが頭に浮かぶ

 

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‪ところで Lost in Translation というタイトルって結局どういう意味なのかよくわからない、と前からよく思っていて、

たぶん I’m lost in translation ということで

「通訳(が必要な場所)の中で自分の居場所がわからない状態」みたいなことかな、

と勝手に思っていたのです。

 

でも実は、

主語は “I” ではなくて、

Some words are lost in translation.

‪(これは、日英で直訳できない言葉の違いや、通訳の人のスキルによって言いたいこと&言われたことすべてが通訳されるわけでなくとりこぼしがある、という意味で)

 

と同時に、

Some feelings are lost in translation (even if it’s a same language).

(これは、主人公たちが心に持っているモヤモヤを、たとえ母国語であってもはっきりとは伝えられずいくつかの言葉が宙ぶらりんになる、という意味で)

 

ということなんじゃ!と、餃子スープ食べながら悟りました。

それで調べてみたら、やはり前者が Lost in Translationの一般的な使われ方なんですね。

 

こういう風に突然気づくこと、ありますよね。

 

 

Lost in Translationについては、アメリカにいた時に、アメリカ男子3人に(それぞれ別の場所で)立て続けにこの映画の話をされたことがあって、それまで観たことなかったけれどさすがに観てみて、そして実は私はそんなに感銘を受けなかった…

 

でも、日本に行ってスカーレット・ヨハンソンと仲良くなれる、って話はアメリカ男子の心に響くというのはそりゃあとても理解できます。

 

私だって、男女逆だったら(例えば、主人公が日本人のおばさんで、アメリカに行って坂口健太郎と心を通わす映画だったら)惹かれるよね。(惹かれるかな)

 

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お店に猫がいました

 

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二回目行った時、隣に座ってくれた

 

 

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