カメルーン生活:お札がくさい

 

カメルーンでは、CFA(セーファフラン)という通貨を使っていて、中部アフリカ六カ国(カメルーン中央アフリカコンゴ共和国赤道ギニアガボン、チャド)で共通の通貨です。

1EUR=655.957FCFAの固定レートなので、100cfa = 20円くらいと計算しています。

  

カラフルでかわいいお札なのですが、 日本やアメリカでは絶対に見ないような汚いお札によく出会います。

もちろん匂う!

 

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3メートルくらい離れていても、風下にいればプーンと匂ってきます。

 

六カ国共通だから、国境を越えてはるばる旅してきているお札もあるわけで。

いろいろな人の汗と涙とホコリと土と、その他いろいろなもの・・・

上の写真並みに汚いの(今私のお財布に入っている)を触った後は、とても手を洗いたい感じです。

 

Twitter上記の写真を載せた反応:

 

たしかに!笑

ちなみにこの内藤さんがTwitterで更新しているアフリカ漫画を読むのが最近の日課になっており、すごくおもしろいのでおすすめです。 

 

#汚いお札選手権 へのエントリーもお待ちしています。

 

 

あと悩ましい(?) のが、両替所や、事務所から活動費等を頂く時は一番大きいお札の単位、10,000 cfa の単位で受け取るのですが(そうでないとすごい札束になってしまうし)、街中で10,000 cfa を受け取ってもらえないケースがたくさんあることです。

 

道端の食堂とか、タクシーの運転手さんに10,000 cfa 渡しても、まずお釣りがないと言われます。

日本だと、10,000円札崩すために数百円の買い物したりするの全然OKですが、ここだとそういうわけにもいかず…

 

タクシーに毎日乗って1,000とか2,000 cfa を頻繁に使うので、細かいお札を常に持っておくことが重要なミッションとなり、レストランや大きめのスーパーでは必ず10,000 cfa を出してお釣りをもらいます。

なのに、スーパーでたまたま会計が9,800 cfa とかになると「うあああ!」と残念。(1,000 cfa 札や2,000 cfa 札がほしかった・・・)

 

一方、例えば7,000 cfa のお釣りを 1,000 cfa × 7枚でくれたりすると、

Merci! Merci beaucoup! (大変ありがとうございます!)

という(こんなことで)一喜一憂っぷり。

 

お店で崩してください、と頼んでも普通してくれないのですよね。

だから、現地の人も細かいお札には困ることが多うのですが、商店の人とかタクシー運ちゃんとか、それぞれご近所同士で助け合って補っている感じです。

 

一日に5,000 cfa (約1,000円)も使わない人がたくさんいるのだろうから、

「なんで10,000 cfa (約2,000円)のお釣りすらもらえないのか!」

なんて怒ってはだめですね。

 

日々のコツコツ細かいお札をためる活動が重要です。

 

 

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カメルーン布で作ってもらったお財布も薄汚れてきた…でもかわいいお気に入り (^.^)

 

【読書】 米川正子 「あやつられる難民――政府、国連、NGOのはざまで」

難民問題、大学院の専門とはちょっと違うけど勉強しなきゃと思っており、この本を読むことにしました。

 

 

 

タイトルの通り、難民が政府や国連NGOの大きな政策・流れの中で「あやつられる」立場となり、自分の意思とは違うところで運命が決まっていってしまう、ということがよくわかりました。今の世界をとりまく難民政策と国際機関・政府・NGOの役割に対して強く警鐘を鳴らす、読み応えのある本です。

 

一方で、現在の体制への批判的な見方とのことなので、読んだら気が重くなるかな、と思いながら読み始めはしたのですが、いくらなんでも批判することに力を入れ過ぎて、悪い側面のみ見過ぎでは、という気もしました。

 

例えば、

「残念ながら、UNHCR職員の多くは、難民保護より自身のキャリア(昇進とサバイバル)を重視していることは事実だ。」

という文章。

そういう要素はUNHCRに限らず国連、というかNGO等含めこの業界(他の業界も?)には沢山あると思うけれど、一人一人が結局のところ

「自分が使命としてやること・社会に貢献するつもりでやること」と

「キャリアを構築すること」

のバランスを取り、自分の中で一番のバランスの部分を探りながら仕事しているのだと思うので、「多くの人がキャリアの方を重視」という言い方は乱暴では、と思ったんですが、こういう記述が頻発し、著者によるとそれは「難民を利用してキャリアを構築する」とのことでした。

 

あと、UNHCRの高官が現場出張する時のことについて。

そういう出張は難民問題を肌で理解し現場の関係者とやりとりすることが目的なのに、一方で

「UNHCRの現地代表や本部の地域担当者などのキャリアが評価される場でもある。なので、現地代表らはなるべく都合の悪いことを隠すようにベストを尽くす。」

と書かれていて、まず思ったのは、それはどこの組織でも多かれ少なかれそういった側面はあるのではないかということです。

それを前提として、例えば私の友達の難民の勉強してきた人たちがそういう現場に行って、そんなに自己防衛ばかりするとは思えません。むしろ志を持って働いている人は(それが何割くらいを占めるのか、私には結局はわからないのだけれど、そんなに悲観的じゃない)、そういう状況でその場の難民の状況の大変さをがんばって伝えるのではないかと思いました。

 

 

これらに限らず本全体にわたって批判に力が入りすぎて逆に中立性を欠いているのでは、

という思いから、途中から少し内容の本筋に集中できないことが度々ありました。

 

同時にもちろん、いろんな場面で志をくじかされることに沢山直面してきた著者だから言えることが多々あるのはわかるし、現場で前線で活躍してきたから見える非常に重要な指摘が沢山あるとは思うのですが。

また、これまで携わってきたこと(主にUNHCRの仕事)についてかなり自分に厳しく反省している姿勢も、なかなかできるものではないと思いました。

 

難民支援の現場で働いている他の人の意見を聞いてみたくなりました。

また、難民について学ぶのに良い本・論文があったらぜひおすすめしてほしいです。

大人の科学実験:フライパンで大豆粉とバナナのクッキー

相変わらずカメルーンにて、現地コンサルタントの同僚と二人、でカイゼンプロジェクトに参加した中小企業のその後のフォローアップの為に一日一社訪問しています。

 

その中の一つである食品加工業の企業に行った時に、大豆粉を頂きました。

お肉の代わりにしたり、ソースやその他料理に入れることでプロテインの補給になります、と箱に書いてあります。

 

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カメルーン人のソウルフード、ンドレにぜひ!みたいなパッケージの写真。

 

でもンドレ、家で作らないしな…

でも使ってみたい、何作ろう。

 

と思ってググったところ、知らなかったけれど大豆粉は今アツイみたい。

というか本当にアツイのかは知らないけれど、糖質制限になるし栄養価も高いとのこと!

活用したい欲がさらに高まって、家にたくさんあるバナナを使ってバナナクッキーを作ることにしました。

 

 

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こんな粉。開けたらきな粉っぽい匂い。あたりまえか。

 

 

 バターと砂糖と卵をまぜ、細かく切ったバナナを加え、塩ひとつまみ、

その後クッキーにちょうど良さそうな固さになるまで、大豆粉と、あと小麦粉も一部加えました。

 

 

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写真:手で丸められそうな固さになるまで、粉の量で調整

 

 

こうして分量は適当で、焼いてみないとおいしいかわからないクッキー生地ができました。

 

しかし、ここからが失敗しどころ。

なぜなら、オーブンがないのでフライパンで焼くからです。

丸めてフライパンに乗せます。

生地は一回冷蔵庫で寝かした方が扱いやすいしひび割れもしにくくなります。

 

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というかフライパンですらない。なんでもこれで調理!の小さい鍋。

 

蓋をするのがポイント。

最初10分、ひっくり返して10分くらい?

でも種の大きさ、火加減、フライパンの形状にかなりよるので、音と匂いで判断するのが一番です。

 

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写真:一回目、なんかお焼きみたい…焼き加減もなんかもっさり。

 

 

 

 

味見したらなんだか甘さが足りず、余っている生地にこの時点で砂糖を混ぜるという暴挙。

 

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二回目は小さめ。出来上がりの見た目がひどい。

 

 

三回目、四回目もやりましたが、いずれにせよフライパン焼きなので見た目が悪すぎるので写真は載せません・・・

でも、味はなかなか。ほんのりあまい、バナナがかぐわしいソフトクッキー。でも、大豆の主張が結構強いかな・・・

 

 

結論:結構おいしいけれど、全部小麦粉で作った方がよりおいしいかったような気がする。

 

 

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

 

世の中、周りの素敵な料理女子・男子たちは美しいこだわりの食べ物をSNSにアップしているこの時代に、こんなものをわざわざブログに載せてよかったのか… 

 

というわけで、ある日のインドア派の一人遊びについてでした。

 

日本に帰国したら、ふわふわなショートケーキとかとろとろのシュークリームが食べたい!!

帰りにパリの空港でマカロンも買っちゃうな、きっと。

 

【読書】 伊藤詩織 「Black Box」

伊藤詩織さんによる、元TBS記者の山口敬之氏から受けた強姦被害の前後についてと、

こういったことが「どう起こらないようにするか」

「起こってしまった場合、どうしたら助けを得ることができるのか」

を語った手記、Black Boxを読みました。

 

Black Box (文春e-book)

Black Box (文春e-book)

 

 

著者の伊藤詩織さんは、2015年4月に元TBS記者の山口敬之氏からレイプ被害を受け、警察に告訴し、準強姦容疑で捜査されたものの嫌疑不十分で不起訴処分に。今年5月に検察審査会に不服の申し立てをしましたが、9月に「不起訴相当」の議決が出たところでした。

詩織さんは、警察が「よくあることで捜査するのは難しい」となかなか被害届を出させてくれなかったこと等から、「警察にも検察にもたくさんのブラックボックスがあることがわかった」とのコメントをしました。

 


 

普段お酒に強い詩織さんが、意識を失うはずのない酒量で意識を失い完全に記憶が抜け落ちるという状況から、デートレイプドラッグを盛られたのではないかという疑念があります。 

 

詩織さんを糾弾する目的で冤罪だ、という人がいたり、中にははハニートラップとか美人局だとか言う人もいるそうです。

でももし仮にデートレイプドラッグ使ってなかったとしたって、お酒飲んで意識ない人に勝手に性交渉を強いたらレイプ以外の何物でもない。

(状況からそういう風には考えにくいけど、)百歩譲って自分で沢山飲んで泥酔したとしても、誰からも「レイプされていい」理由にはなりえません。

 

いずれにせよ、このような公表することは詩織さんにとって、つらく苦しく恥ずかしいことだらけであり、しかも昔からの夢であったジャーナリストの仕事を日本ですることが困難になるリスクにも直面しながら、詩織さんは顔と名前と共に公表しました。

このように真実を求め正義の為に信じられないような勇気を出したその彼女を更に叩こうとする人たちがいることにひどく悲しくなります。 

 

政権批判と密接に繋がりすぎてしまった 

さらに、この件、政治的なポジションから詩織さんを一生懸命叩く人たちがいるのも気になりました。

なぜなら山口氏が安倍総理に近いところにいて、安倍総理の「御用記者」と呼ばれているような立場の人だから。

 

でも、詩織さん自身は別に政権批判とか本の中でもしていない。

周りに勝手に現政権批判の構図を形作られて、そのせいで問題なことに、詩織さんを擁護することが政権批判とごっちゃになって必要以上に政治的な話になってしまう。

もちろんそういう要素はあるのかもしれないし(逮捕直前まで行ったのに警察の「上からストップがかかった」せいで取りやめになったこととか)、政治と繋げる人の考え方も人それぞれだし、司法の機能に何か後ろ暗そうなところがある部分は徹底的に究明が必要だと思うけれど、

 

なんとなく

 

詩織さんを応援する人=政権批判

逆に

現政権を一生懸命応援したい人⇒詩織さんを叩く

 

となっているせいで、普通にレイプ被害を受けた人の側に立つことがそれ以上のイデオロギーを帯びてしまうおかしな雰囲気があるような。

 

何が言いたいかというと、レイプ被害を受けた人を応援するというのは普通のことなのに、なんとなく政権に楯突きたくない人にとっては自重するような力が目に見えないレベルで働いているとしたらすごくおかしなことだ、ということです。

 

そしてそれが、メディアもそういうとこありそう、と思って暗くなるのです。

 

いずれにせよ、繰り返すけれど、この本を読むと詩織さんの目的は政権批判ではないとわかります。

司法の在り方と、おそらくメディアの在り方にも疑問は投げられてると思うけれど、必要以上に政治的なポジションを述べる為の道具にしたのは、完全に詩織さんとは関係ない人たちなんだとわかりました。

 

「未来について」の本 

話は変わって、 他に読んでて思ったのは、

山口氏がこれまでの社会生活を送ってきた過程で、彼の周りの人は、この人がそういう人だとわかる言動・エピソードを持っている人がいると思うんだけれど、でも誰も声を上げないなあ、ということ。

 

こういうこと言うと「冤罪の可能性は考えないのか!」とまた言われそうだけれど、

事実だけで考えたとして、

  • 一人で歩けない状態の女性(しかもタクシーの運転手の証言では何度も「駅で降ろしてください」と言った)を病院じゃなくてホテルに連れ込んだ(防犯カメラの映像)
  • その上で避妊具無しで、無意識の間(ここは山口氏は否定)に性交渉した
  • 後日、詩織さんが無意識の時に嘔吐したことを指して「ゲロ」という言葉を必要以上に連発する下品で相手を貶めるメールを送った(メールが証拠。そしてホテルのハウスキーパーの日誌に、部屋に吐しゃ物に対する特別な清掃をしていないという記録が残っている。)

 

というようなことをする人柄であることを、「うんうん、そうだよね」と思う人は身近にいたんじゃないかと思うけれど、それを口に出して詩織さんの側に立つ人がいない。そいうこと含め、本当に無念だな、と思います。

 

この事件は今後進展するのだろうか。すごく暗い気持ちになります。

 

同時に、「はじめに」にあるように、

 

私が本当に話したいのは、「起こったこと」そのものではない。

「どう起こらないようにするか」

「起こってしまった場合、どうしたら助けを得ることができるのか」

という未来の話である。それを話すために、あえて「過去に起こったこと」を話しているだけなのだ。 

 

と、この本は未来についての本。

 

今回いろいろと無念なことが多いけれど、事件後から警察への相談~逮捕状~不起訴まで、彼女が体験した不条理さ、セカンドレイプ、感じたつらさ、恥ずかしさ、絶望がこの本を通して社会に共有されたことの意義は計り知れないと思います。 

 

考えたくないけれど、もしも本件がこのまま闇に葬られたとしても、この本は日本の性犯罪に対する深刻な状況を改善する足がかかりとなる、大きなステップだと思います。

 

例えば、詩織さんが深い後悔をしながら綴っている、被害後すぐの行動のこと。

 

詩織さんが最初に行った先は婦人科だったけれど、開業医の婦人科にレイプキットが置いてあることはまずなく、レイプとデートレイプドラッグの両方の検査を行うには、救急外来に行くべきとのこと。それでドラッグが盛られていたか、すぐに検査してわかれば、かなりの証拠になるはず。

 

とはいえ被害にあったらものすごい混乱状態になるから、警察に届ける等の判断はすぐにはできないものだけれど、この点、本の中でも紹介されているように、例えばスウェーデンではレイプ緊急センターという24時間365日レイプ不会社を受け入れるセンターセンターがあり、被害者はまずはここで検査や治療、カウンセリングを受けられるとのこと。レイプきっとによる検査は被害後10日間まで可能で、結果は六カ月保管。そして被害者は、一連の処置の後に警察へ届を出すかどうか考えることができるそう。

「この制度のおかげで事件に事件に遭った人は、すぐに警察に行かなかった自分を責めたり、どうしてすぐに警察に届け出なかったのかと周囲から攻められたり、これおでは何もできないと当局から突き放されたりしなくて済む。」

とのこと。

 

あと、加害者のDNAが付着している可能性のある衣服はすぐに洗わないことも重要。

 

こうしたことを、きっと小・中・高・大の学校の場で教育される、ということも重要だと個人的に思いました。

もちろん、男女共に対象に。

  

男性も被害に遭うケースは沢山あるし(そしてその大部分が闇に葬られているのでは)、最近は House of Cards のケビン・スペンシーが男の子の子役にセクハラした件も大きく報道されました。


 同時に、どうしても様々な理由から女性の方が被害を受けやすい状況にあること、そして一度受けた被害が人生に及ぼす、あまりにも大きい打撃のこと、男女共に知っておくことが大切だと思いました。

 

キャリア構築の努力への裏切り 

あとまた少し話変わりますが、キャリア構築途上の人間として、一歩一歩ステップアップしていきたいとの気持ちから、キャリアの相談をしたことに付け込んで利用されたこともとても腹立たしく思います。

事件当日に会ったのも、TBSワシントン支局のプロデューサーのポストを検討できるとメールで発言し、その具体的な話を進めようとするような流れからだったようですが、その前後の状況を見ても、山口氏が本気で仕事のポストを本気でアレンジしようとしていたのか、できたのか強く疑問に感じます。 

こうした流れから、詩織さんが「キャリアの為に利用しようとした」とか「コネで仕事取ろうと色仕掛け図々しい」などと批判する人もいるみたいですが、最初に詩織さんが山口氏に聞いたのはインターンのポストだし、そういうことをネットワーキングで知り合った人に伺う、というのは王道の方法(私もこの方法で、インターンを獲得したことがあります)、特にアメリカという要素も加わり言わずもがな、と思います。

それを逆手に取って、必死でキャリア構築しようとしている人の気持ちをズタズタに踏みにじる行為は果てしなく卑劣だと、やるせない気持ちになりました。

 

世の男性への言われなき中傷

 

Amazon のレビューや Twitter での意見を読んでいると、たまに

「男性と二人で飲みに行ったんだから、そこから先は自己責任」

みたいなのを目にします。

なんてことだろうか・・・

 

キャリアの相談を受け、それに親身に対応してくれる人の大多数は、性別問わず、それを利用して人に性的暴行を働こうなんて思っていないはずです。

私や私の友人たちがキャリアの相談、またそれに限らず一緒に飲食を共にした尊敬すべき先輩たちがみんな、男性であるというだけで「一緒に飲みに行った女性が、本来『気を付ければならない』相手である」なんて決めつける発言は、失礼極まりないことだと思います。

こういう批判をする人が社会にいるという事実が、今後キャリアの為に誰かに相談しようとする若者や、またその相談を受けたいと連絡を受けた男性の行動を制限するものに決してなってほしくない、と思います。

 

ウェブ上の匿名の意見にあまりイライラする意味はないとはわかっているものの、そういう発言をする人は、これまでの社会生活でどういう人間関係を築いてきたのかな、と思わずにはいられません。

 

 

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。 

 

とりとめもなく書いたけれど、まだまだ書ききれない重要なポイントが沢山あります。

  • 警察の取り調べで、「よくあることだから立件が難しい」と言われたり、示談を進められる
  • 取り調べや法廷でのセカンドレイプの問題
  • レイプ事件の大部分を占めるのは、顔見知りの犯行
  • 被害者は、おとなしくて泣いていて怒っていて弱いという「被害者らしい」イメージを求められる
  • 被害者は「死ぬ気で抵抗する」ことも求められがちだけれど、多くの被害者は被害の最中に体が動かなくなる擬死症状が出る
  • 「Noと言わなければNoではない」ではなく、「Yesがなければ同意ではない」という社会に対する教育が必要
  • メディアの報道の公正さ。報道自粛の真相

等々

 

衝撃を受け、深い怒りと悲しみを感じるので読むのはつらいけれど、

著者の勇気に答えるために、明日の日本の安全のために、

多くの人に読んでほしいと思いました。

 

Black Box (文春e-book)

カメルーン生活:お米プロジェクト体験

普段はカイゼンっ子の私ですが(詳細 ‟カメルーンでのインターン”)

一週間だけ、カメルーンでJICAが行っているお米のプロジェクト(PRODERIP:コメ振興プロジェクト)に体験入学する機会を頂き、とても興味深い体験をしました。

 

 

陸稲の衝撃

一日目は、エボロアという地域で支援している農家の視察に同行しました。

カメルーンでJICAは、我々日本人がよく知っている水稲(水田での稲作)ではなく、陸稲(土に植える稲作)での技術支援を行っています。

なので稲が土から生えている様子を初めて見て、これまでの「稲は水田に生えるもの」という常識が覆されました。

 

整然と並んでいてきれいだなあ、と思ったのですが、専門家の方によると、育ち方が均等じゃないとのこと。

 

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言われてみると、高さが違います

 

これだと、稲穂が実る時期に差が出てしまうので(稲穂が収穫に一番適した状態であるのは約二週間しかない)、収穫が難しくなってしまうとのことでした。

 

また、日当で雇われて雑草を抜いている人たちがいました。

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暑い中せっせと

 

さすが、雨が多くて晴れる時は思い切って晴れる、熱帯気候のカメルーン

雑草の育ちっぷりもなんともすばらしいのです。

でも稲にとっては栄養が吸い取られる問題になるので、抜かざるを得ません。

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ぐんぐん育つ雑草、放っておくと稲を追い越してしまいそう

 

また、鳥がお米を狙ってくる被害が大きいので、その対策の為の人を立てたり、虫対策もしたり、肥料も適切なタイミングで撒く等と、いろいろと手間をかけておいしいお米が育つようです。

 

もちろん、稲を畑で管理するのはプロジェクトの一部で、種子の改良から農機具の使い方まで、JICA専門家の方々が稲作普及の為に心血を注いで行っている活動は専門的で多岐に亘ります。

 

 

ジャングル内の稲作の衝撃

次の日からは、マケネネという地域への一泊二日のミッションに同行しました。

 

稲作を行っている場所、10箇所以上に農業省のカウンターパートの案内で行くのですが、その場所の把握っぷりが驚きです。

なんでもない道路のなんの標識もないところで突然止まり、そのわき道からグネグネ道なき道を草をかき分けて進み、この先で本当に稲作をしているのか?と思ったところで、突然稲を育てている場所に行きつく・・・まさに人間GPSです。

 

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道なき道をゆく

 

普段、カメルーンのみなさんは歩くのがゆっくりだな、と思っていたのですが(というか東京やニューヨークが速すぎ?)、ジャングルの中ではとっても速い。

坂道でも身体能力の差をありありと見せつけられ、必死についていきます。

 

そうこうしている間に、お米の畑(つまり田んぼなのですが、なんとなく「畑」という言葉の方が合いそう)が、時にジャングルの中に出現します。

 

沢山の他の植物や野菜の中に稲が生えてる、みたいな畑もあり、これまでの稲作の概念が変わりました。

 

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トウモロコシやトマトと同じ場所から稲が生えている

 

一応、雨季が二回あるとはされているものの、そこまではっきりとした季節ではないので、同じ時期でも種をまいた時期次第で多様な生育状況が一度に見られます。

 

そんなわけで中には綺麗に育ちもうすぐ収穫、という畑もあり、例の句が頭をよぎります。

 

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実るほど 頭を垂れる 稲穂かな

 

 

各地域にて、このプロジェクトでトレーニングした地元の稲作普及員が日々の管理・監督をしているのですが、やはり日本人専門家が現地に来るとなると農家の皆さんは張り切り(?)、沢山の畑に案内してくれ、本当に沢山歩きました。

 

疲れたけれど、普段ヤウンデやドゥアラで排気ガスと大気汚染の空気の中にいるので、綺麗な空気をいっぱい吸えて良かったです。

(歩き方と服の選択の下手さにより、草で傷だらけになったのが反省)

 

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地元の農家のみなさんと

 

 

カカオ体験

そして、この地域では、稲作の周りにカカオの木を大量に見ました。

初めて木になっているカカオを見た時はとても興奮!

うわー、こういうふうになるのかー

(しかしその後、もう風景の一部と化してしまうくらい大量のカカオに遭遇したのでした…)

 

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木にゴロゴロなっている

 

 

農家の方の一人が、果実を割って食べさせてくださいました。

この中身の果肉をカカオ農家の方は収穫しながらしゃぶる、というのを他の方のFacebookで見てから、いつか試してみたい、と思っていた念願が叶いました。

 

甘酸っぱくて爽やかなヨーグルトのような味。

すごく好きな味で、しかもなんだか元気が出ます。

スプーンですくってモリモリ食べたいけれど、種の周りに薄くついているだけなのでしゃぶるのみです。 

 

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収穫しまとめておいてあるカカオと、それを割った中身

 

 

たゆまぬ研究と発展

最終日は、首都ヤウンデにある、稲作の試験と研究を行っている場所に連れて行って頂きました。

 

その前の数日間で、農地をたくさん見学し、たくさんのワイルドな衝撃を受けたのですが、ここでは非常に細やかな研究の一端を垣間見ました。

 

例えば、鳥に食べられるのを防ぐネットに囲まれた田んぼの中に、種まきの時期をずらした1m×1mくらいのゾーンを並べ、

発芽したて→葉が長く少しずつなる→花が咲く→お米ができてくる→収穫期

をそれぞれ一カ所で見られる場所があります。

 

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もう収穫できるゾーンのすぐ手前に、数日前に種を植えたばっかりゾーン、というように隣り合っている

これにより、各地域の農家を指導する現地の普及員がここで研修を受ける際に、

「こういう状態の時に」

  • 肥料をまく
  • 鳥追いをする
  • 収穫する

等を目で見て学ぶことができます。

素人には全然わからないから、実物を見せてもらうと一目瞭然ですね。

 

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まだ若い稲の中に入っている、お米の前身たち。これがどんどん伸びて膨らんで立派なお米になります。

 

 

その他にも、それぞれの品種による生育状態を、普段、研究所で雇っている人が葉の長さ等を図ってデータを取っています。

そのデータにつき、JICAの専門家がデータが飛びぬけて変なところがないか、ちゃんと測れているかを抜き打ちテスト(?)し、データの信頼性を確保しています。

  

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「あー、合っているなあ」と言いながら長さを図る S専門家

 

 

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稲と物差しを横に並べて写真も撮ります

 

こうした日々の努力が、お米の質を向上させ、生産量を増やし、稲作普及の為の人材を多数育成し、お米生産農家を支えているということがよくわかりました。

 

カメルーンではお米の消費量は高いのに(たいていのカメルーン食で、お米を付け合わせに選べます)、大半がアジアからの輸入だそうです。

質の良いお米を自給できる力をつけ、さらなる食の安全保障の向上と、より豊かな食卓を達成するために、プロジェクトと農家の努力は続きます。

 

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一週間だけで何も役に立たないのに、快く体験入学を受け入れてくださりいろいろ教えてくださったPRODERIPのプロジェクトの皆様に、この場を借りて改めてお礼申し上げます。