カメルーン生活:バス移動
ドゥアラから首都ヤウンデに行く用事があって、バスに乗りました。
この区間のバスはいろいろな会社・種類があるようですが、FINEXという会社のVIPクラスで、片道 5,000 cfa(約1,000円)というのに乗りました。
4時間半の距離と思うと、とてもお買い得と思います。でもこれでも高い方とのこと。
クーラーもついてて、水 or ジュースとパンももらえます。
Wifiもあったけれど、これはとても遅くて実質は使えず。
ヤウンデまで四時間半。
指定席で番号通りの窓側に座っていたら、隣にはマダムが。
座った瞬間から、太もも密着はまあ、しょうがない(?)として、腕が最初から私の腕(私のスペースにある)にしっかりと乗せられました。
おおお
でもあまりにも普通な感じだし、こういう時私はよっぽどでないと何か言えない派なのでどうしようか…と思いつつ、
あ、そうだ、真ん中のひじ掛けを下ろさせてもらおう、と気づき、
「エクスキュゼー、デゾレー(すみませんねー、ごめんなさいねー)ホホホ」
と言いつつ下ろしたら
その上にどん、とハンドバックを置きその上に肘を置いたので、更に私のスペースは縮小となったのでした。
…ははは、そうですよね!!
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話変わるけれど、ここの生活では、人との接触度、密着度が高いと常々思います。
乗り合いのタクシーでは、狭い後部座席に三人座るとぎゅうぎゅうで、太ももから腕からぴったりくっついちゃうのですが、なんとなく現地の皆さん、それを意に介してないような。私ばかりもぞもぞ動いてなんとかずらそうとするし。あと隣の人の腕がわき腹をつつき続けるとなんとも落ち着かないです。
そして、ずっと太もものあたりが密着しているから、離れたら汗かいているというあの感覚。
そしてまだそれはいいとして、前の座席には二人(!)、つまり助手席に二人(ちょっと運転席側にはみ出して)座るので、わりと大の大人の男性、知らない人同士二人がぴったり密着して座ることが日常茶飯事です。そういうのもあって、接触・密着に結構リラックスした感覚なのかな、と思います。
ニューヨークではその対極を感じて、電車とかでもぶつからないように、というかちょっとぶつかったら “You are pushing me!” とか大声で言ってる人がよくいました。すごい満員電車で、もうちょっと詰めたらもっと乗れるし乗り降りもスムーズになるのに・・・と思うほど。
スーパーとかですれ違う時も、必ず “Excuse me” と言ってぶつからないようにしている感じです。お互いすれ違いたいのに、相手が強気で(?)”Excuse me.” と言うと、気弱な私はこちらがゆずるしかなくて言ったもん勝ちです。
そのいわゆる「パーソナルスペース」を大事にするからこそ、友達や家族には思いっきりハグする、というのが信頼の表現としてよく機能する、ということと聞いたことがあります。
日本はある意味中間なのかな、と思っていて、電車の例だと、詰めて詰めて乗るのが普通だからどうしてもくっつくし、降車時もニューヨークみたいに “Excuse me!” と言わなくてもふんわり押すことで降りる合意、みたいのありますよね。
(それでも私は無言で押されることは、慣習もあるから「絶対に失礼だ! 」とかは思わないものの、できることならされない方が好ましいから、自分では降りる時は小さな声で「すみません~~」と言うようにしています。)
同時にNYから一時帰国の時、何も言わずに(強くじゃないけど)押されることにびっくりするようにもなったり。
すごく話がそれましたが、バスの話。
隣のマダムの立派な腕に押されながら、4時間半の行程を順調に進み、ヤウンデに到着しました。
到着してすぐJICAの担当職員さんから電話があり
「エデア(途中で通ったドウァラ寄りの地域)で道路が陥没したらしいんですが、何も問題なかったですか?」
と聞かれました。
大丈夫だったけれど…と思ってたら、
「その区間乗客を降ろして、歩かせて、バスも無事通過した後に再度乗客を乗せる、みたいなこともあるみたいなんですが」
と言われ、
そういえば途中そういうことがありました!
突然全員降り、5分くらいただただ道路上を歩かされ、その後また同じバスに乗るという。
不可解だなあ、と思ったけれど、不可解なことは沢山起こるから、特に気にしていなかった…
何はともあれ到着できたのですが、その時は完全なる陥没じゃなくて、でもその後本当の陥没が起こり(?)、帰りは通れないとのこと。
ヤウンデ―ドゥアラ間は鉄道もあるのですが(飛行機も)、
前にも一度そういうことがあって、みんなが鉄道に殺到した結果、(重量オーバーなのか?)その列車が脱線事故になってしまったケースがあったそうです。
そんなこともあるし、詳細わからないまま帰って途中でやっぱりドゥアラまで着けなくて変な町(?)で降ろされたりしてもいけないので、急いで帰らずにもう一泊することになりました。
翌日は無事帰れたんですが、でもやっぱり、「一度降ろされてしばらく歩いてまた乗る」という事態はありました。しかも陥没した場所とは関係ない場所で。
不可解なことだらけだけれど、すべてに理由を求めることはせず、今日も元気にやっています。