【読書】 服部正也 「ルワンダ中央銀行総裁日記」

学生時代の先輩で今は開発コンサルで活躍されているRさんより「開発分野の本なら!」とオススメ頂いて読みました。 

 

著者の服部さんは、戦後日銀に入り、米国留学、パリ駐在を経て、1964年、46歳の時にIMFの依頼を受けルワンダ中央銀行総裁として出向。最終的に6年間もルワンダにて経済再建を担ったという人物。

途上国側の人の話をよく聞く姿勢、既存の外国人主義の思い込みに疑問を投げかける姿勢等、国際協力に携わる人がインスパイアされる要素が満載です。

 

そして、経済発展、特に産業振興や輸出入と関税、為替、インフラ整備に至るまで、国の発展の為には必要な様々な取り組みについてかなり詳しく書かれていて、とても勉強になります。

何よりも、バイタリティと意思の強さがすごすぎる…ちょっと怖いくらい。外国人と言うだけでえらそうにしている人々や、既得権益にしがみついて利権をむさぼる外国商人たちへの手厳しい意見。ルワンダ唯一の商業銀行のベルギー人へビシッという場面等、ドラマ化したらかなりスカッとする場面だろう、と思わされるほどです。

 

1972年に書かれた本(その後、ルワンダ内戦に関連した章が追加された増補版は2009年に発行)だけれど、時代を越えて、ユニバーサルに学べる本で、かなりおすすめです。

 

薦めてくださったRさん、有難うございました!