日本のジェンダーギャップ指数(2023年)は125位

世界経済フォーラムのジェンダーギャップ指数2023年版が発表されて、日本は146カ国中125位とのことですね。

 

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経済面(123位)と政治面(138位)が低いのはいつも通りで、まあ教育と健康は高いのだろうと思っていたら、健康も59位で思ったより高くなかった…

 

なんでかな、と思ってレポートをよく見てみるると、健康の指数を構成する点の中でもSex ratio at birth(男児選好による女児の堕胎がないか)は当然同率1位なのだけれど、Healthy life expectancy が69位で、これは “an estimate of the number of years that women and men can expect to live in good health by accounting for the years lost to violence, disease, malnutrition and other factors” とのことなので、おそらく「男女それぞれが良好な健康状態で生きられる年数で、そのカウントには暴力・病気・栄養不良その他のファクターが考慮されている」ということなので(そもそも女性の平均寿命が1.06倍長いのは一律で考慮されている)、ここが日本は女性の数値が低く出てしまうということなのだなと見えてきました。

 

この “live in good health” というのがやはり絶妙なところで、どうしてもジェンダー不平等な社会だと、暴力(DV等)や栄養不良(女性の貧困)といった問題が存在するから、日本のように高度な医療体制があってそれを享受できるということ以上に、健康の差というのは出てくるのだろうな、と思います。

(その中でどのような具体的な指標が取られているかの詳細はちょっとわからないのですが。)

 

 

ちなみにスリランカは、健康は1位!(同率1位が複数あるけれど)

そして経済面と政治面が日本同様低くて、総合は115位。

教育も85位なのでそこまで高くなく、中・高等教育を受ける割合は高いのに、初等教育と識字率が低め。元々教育受けられる女の子と、初等教育にすら入れてもらえない女の子の差が大きいということだと思います。

 

 

それにしても、日本はEast Asia and the Pacific(東南アジアも含んでいる)の地域内で最下位…

というか世界で見ても、後ろに21か国しかないという状況。

 

上述のように、何がランキングの指数を構成しているかは詳しく見てみないとわからないから、順位だけで一喜一憂するのは違うのだけれど(例えばUNDPの人間開発指数のジェンダー指数で見たら、日本は決して低くない)、でもまあ、146位中125位というはどう言い訳したとしても絶対的に低い、というのはあるので、憂いは続く…という感じだと思います。

 

政治面、経済面での、特にリーダーシップを発揮する層において、やることはまだまだ山積していそうです。