前に紹介した同僚(ブログ記事「イジドールさんについて」)の妹の結婚式にご招待頂き、ちょっと前にサンチュ村というところへ行ってきました。
ドゥアラから車で四時間くらい。妻と仕事仲間も一緒に楽しいドライブです。
路上の売り子たち
車で道を走っていると、何かのチェックポイント等、随所で道端の人たちがいろいろな物を売っています。
例えば、
果物や野菜、パン、ミョンド(キャッサバの粉を蒸したチマキみたいなもの)、
その他ドライブ中に食べられるもの(ナッツ、プランテンを揚げたもの、エスカルゴの串焼き等)、
締め上げほやほやの(?)鶏、
あとよくわからない小動物(食用)をぶら下げている人もいます。
車の窓の横まで来て売ってくれるのですが、気になるのは、同じところで沢山の人が同じものを売っていること…そして何kmか先に行ったら、また同じ光景が現れる。
安いのはありがたくても、この値段だとどう考えてもそんなにたくさんの収入は見込めないのでは。でも供給過剰だからこれだとどうやっても値段も上げられないだろう…
理想としては「道の駅」みたいに、一カ所に大きい場所を構えてそこに商品を集中させて、お客さんがみんなそこで買うようにできたら効率的なのだろうけれど、その反対を行っている。
なんとか、同じものを売っている近くの人たちと話し合って、供給量を少なくする、そして品数を増やす、とかしてより良い商売ができないものか。
とかつぶやいたら、イジドールさんに「カメルーン人はそういう風に大勢で話し合って解決するのが苦手」と言われた。
元も子もない…たしかにそういうところが難しいとは感じるけれど、誰か熱意ある政府の役人さんとかがバーッと改革したら簡単にすぐ変えられるのでは。
難しいことは承知で、そういう動きがあったら楽しいですね。
フードコートのB級グルメ
といったことを考えながら、長時間車に乗っているとお腹も空きます。
行きも帰りも、途中で食べ物が沢山売っている所、なんというか「薄暗くワイルドなフードコート」みたいなところで腹ごしらえしました。
※衛生面を気にするスイッチはオフに。
これまでプランテンは、蒸したのか揚げたのかしか食べたことがなかったけれど、ここで焼きプランテンを食べて、なんだか焼き芋みたいにほくほくしていてとてもおいしかったです。
到着、村の結婚式
そしてようやく、サンチュ村に到着。イジドールさんのお母様や、大家族の皆さんに会えました。
着いた日は村での伝統的な結婚式、と言ってもイジドールさんの実家の一画が会場だし、みんなほぼ普段着です。
なんだかんだやはりのんびりしていて、21:00になってようやく始まりました。
でも、最初は家族内で話し合って新郎からのプレゼントを渡す、みたいなプロセスらしく、部外者の私は外で待つことになりました。
夜風と気温も丁度良くて、途中うとうとしたり。
こんなに蚊が沢山いるところで寝ちゃダメ、ゼッタイ。
なんですが、ちょっとした小動物の致死量くらいの虫よけスプレーを浴びているのでへっちゃらです。
でも、うとうともし終えて、
思索にも十分ふけって、
それでもまだ終わらない。
二時間たってる…
イジドールさんに「いつ終わるのかな?」と聞いたら、まだまだ話合ってるし、ホテル送っていくから帰っていいよ。と言われました。
帰っていいんだ!
なんか失礼じゃないかしら、と思いつつ一緒に来た人たちとこっそり帰ることにしたら、
親族の人たちに「ごはん食べないで帰っちゃダメ」と言われ、食事を出してもらいました。
食べていいんだ!
実は夜ご飯食べてないからお腹すいていました。もう23:00過ぎだけれど、揚げた豚肉とかプランテンとか、食べる。
無事食べ終えて、ホテルに帰りました。
ホテル
ホテルは、電気もシャワーも壊れていて、トイレは流れないしお湯は出ないしタオルもトイレットペーパーもないという場所。
いろいろ大らかに生きることを心がけてはいるものの、「ホテルの定義とは??」という疑問がふと頭をよぎる。
いやいや、定義はきっと、ベッドと鍵があること!
満たされてるーー
疲れていたしグースカ寝ました。
公式な結婚式
そして次の日は村長の前での公式な結婚式。
公式と言っても、やっぱり時間通りには始まらない!二時間後にようやく始まりました。
あまり何が話されているのかよくわからなかったけれど、村長さんはユーモアを交えながら新郎新婦とやりとしていて、楽しそう。
「monogamie(一夫多妻制)にします!」と宣言したら、みんながイェーイ!!ドンチャンドンチャン、ピューピュー、と盛り上がってたのが印象的でした。
(イジドールさんのお父様はたくさん妻がいるけれど…)
終了後は幸せそうな新郎新婦を眺めて、良い時間でした。
ちなみに、結婚式の時は親族がお揃いの布で思い思いのドレスやシャツを着るのが伝統らしく、街でも時々お揃いの服の集団を見るのですが、それがとても素敵。
一体感あるし、布買ってテーラーメイドで仕立てるのが一般的なカメルーンだからこその、楽しい習慣だと思います。
普段は訪れることのない村での生活を垣間見て、こういうところで活動している協力隊員さん達の苦労にも思いを馳せつつ、よい週末となりました。